size:216mm×159mm×19mm 128ページ
<作品の説明>民話をテーマに書いた、大学時代の卒論です。ワープロ専用機の頃なのでデータがなく、当時の原稿から手打ちしました。初めて自分で書いた長い文章、いつか本の形にしたいと思っていたので良い機会でした。
表紙:エゾシカ革 本文紙:淡クリームキンマリ90kg 見返し紙:彩雲紙100kg
<エピソード、制作時の事等>綺麗で手触りの良いエゾシカ革を見つけ、表紙に選びました。革装はレッスンで一度作っただけだったので難しかったのですが、楽しく制作しました。
4月から基礎レッスン生として学び始めた初心者ですが、背伸びした作品づくりの機会をイキナリいただいて、チャレンジしてみました。
<自己紹介>学校図書館の司書をしています。
本は読むのももちろんですが、装丁や素材も含めて、モノとしての魅力にも惹かれています。
そんな本の成り立ちや手製本の工程をイチから学びたくなり、4月から基礎レッスン生としてお世話になっています。
製本の色づかい、内容の重厚さに感銘。
会場においでいただき、コメントもいただきまして本当にありがとうございます。お手に取って、時間をかけてご覧くださったのですね。私も作りながら読み返し、学生時代の自分をいささか見直しました(笑)。
目次からは水辺の伝承を取り扱っているようだが、それならば一般的には水を思わせる色合いの素材を使うのでは。なぜ朱色なのか。もちろん中身とまったく関係ない装丁にするのも一案だが、見返しは水を意識しているようなので、そういうわけでもなさそう……。ただ、作品に対する作者の愛着は強く感じられた。作りたいものが明確なのは大事なことです。技術とともに、全体のバランスを考える力が備わればもっといい作品を作れるようになるのではと思います。
ご指摘、アドバイスありがとうございます。自然の持つ荒々しさと穏やかさの二面性を表したくて、このような素材と色づかいにしたのですが、作者の想いが出すぎたかもしれません。一つひとつの工程に夢中で取り組みましたので、トータルを考える余裕が持てるよう精進します。
“ヌシ”という神秘的な生き物の”伝説”のイメージが、朱色に金文字の表装にぴったりですね。どこのどんなヌシの伝説なのか、想像をかきたてられます。
シンプルだけど、全部がベストマッチした、ステキな本だと思います。
読みたいし、飾っておきたい1冊です。
ありがとうございます。技術的に、複雑なものが(まだ)作れないという制約の中で、今出来ることを盛り込んだつもりです。諸先輩方の作品を見て圧倒されていましたが、コメントをいただき、最初としては良いものが出来たのかも、と思えてきました。
卒論!素敵な作品だと思いました!!
会場に足をお運びいただき、その上コメントをいただきまして本当にありがとうございます。改めて読み返し、本にするプロセスを心底楽しめました。
表紙の色と、タイトル文字の質感、色のバランスが素敵で、書店に並んでいたら、間違いなく手に取り、パラパラと中身を見てみたくなります。どんな内容なんだろう?と、ワクワクするような表装だと思いました。
ありがとうございます。タイトルの文字入れ、なかなか難しかったので褒めていただけると嬉しいです。糸かがりの工程はエンドレスで出来そうなほどハイになってしまいました。こういう本、書店で見たら買います。
朱色の単色が和だなぁと思いました。クリーム色の本文にとても合っています。
一方見返しが反対色に近い青系でポイントになってますね〜!
柔らかそうで、触ってみたいです。
ありがとうございます。本文のクリーム色、気に入っています。文字色は黒ですが、引用部分のみ青色にしてみました。対比が綺麗です。読んで良し、愛でて良し。的な。
シンプルでありながら、赤ではなく、「朱」に金というのが映え、
中の水色(和紙でしょうか…?)との対比にすごく惹かれます。
表紙の手書き文字があたたかで、この作品を全文読んでみたいと思わされました。
エゾシカの革は手に馴染み、年を経るたび、さらなる味わいが生まれてきそうです。
そうやって物語が続いていくのだなと1冊の本が出来るまでの工程に思いを馳せています。
コメントありがとうございます。この革の色、ひとめ惚れでした。水に棲む竜や蛇の民話がテーマなので、水のイメージで見返し紙を選びました。革が育っていくのも楽しみです。