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□作品の説明
- 山羊革、ギャルドブランシュはファンシーペーパーの「羊皮紙」、見返しはマットな質感の金色の紙。 イタリアのフィレンツェにある「サン・マルコ修道院」で購入した、サン・マルコ美術館作品集を総革装にしました。 表紙の革モザイクは、フラ・アンジェリーコの描いた天使の羽をモチーフにしています。 天小口は金色の彩色をしてあります。
- □作品説明やエピソード、制作時の事等
- これを作成したのは数年前ですが、初めて作った丸背革装の本です。丸背にすることも、革を扱うことも、もちろん革モザイクも初めてで、緊張しながらも楽しく作りました。革漉きの要領がわからず、とにかく時間がかかりました。
- □作者アンケート
- 「製本工芸」「ルリユール」というものを知った頃から、革装丁の本を作ることは憧れで、それが初めて叶った本です。この作品の完成でまた新たに、自分の手で「製本」をすることのスタートラインに立った気がしました。ですので「製本と私」のテーマにふさわしいと思い、出品しました。作品展への参加で色々勉強したいなと思います。 何年も前ですが、自分の転機にしようと少しイタリアのフィレンツェに留学しました。滞在中に、以前から興味があったフラ・アンジェリーコの絵を観に行き、とても得るものがあり、このコンパクトな作品集を購入しました。自分にとっては革装丁に値する本です。
Exhibition No.: 38
size: 244mm×144mm×16mm 128ページ