size:W105mm×D8mm×H168mm
<作品の説明>
幕末の大坂で出版された、都々逸集『投扇よしこの源氏』(早稲田大学古典籍データベースの写真データを利用)。雅な源氏物語五十四帖を同時代風俗で俗な 都々逸に詠んだもの。四つ目綴じだったものを、源氏模様の表紙に変えて雅な列帖装にしてみました。列帖装にしてもやっぱり都々逸は都々逸。
<エピソード、制作時の事等>
作り終わって、本文紙は特に選ばなかったので、変えてみたらまた違ったかもしれないと思いました。見開きの写真データなので、綴じ直したときに、五十四帖 の順番がばらばらになってしまいました。せめて五十四帖と追加の題だけでも分けたくて、苦心したところ、真ん中の折り丁が一枚になってしまいました。結 局、もとがパロディ本なだけに、いろいろ違和感があってもいいか、と開き直っておしまいにしました。
56 源氏よしこの
製本コンクール2016
本文に使った都々逸集、よく見つけたなあと感動しました。思いもよらないものに出会えました。表紙がシックでステキですね。列装帖は設計が難しいですよね。
とても魅力的な一冊。色々反省なさっていますが(笑)、「本当に作りたかったのはコレ!」という完成版を見てみたいです。会場で見る前に誰の作品かわかってしまったもののひとつなのですが、作者のカラーがしっかりあるって素敵ですね!