size:98mm×198mm×22mm 264ページ
<作品の説明>
金銀銅のタイトルのついた小川未明の6つの小説を三冊の豆本にまとめました。
・金の輪、金の魚
・銀のつえ、銀のペンセル
・一銭銅貨、銅像と老人
<使用素材>
・製本用クロス(黒)
・色画用紙(金銀銅)
・雲龍和紙金銀振り(白)
・本文紙 M上質ー100(白)
・山羊皮(茶)、牛革(白黄黒)
<エピソード、制作時の事等>
「金」というテーマから金メダルが浮かびました。
今年は東京2020オリンピックイヤーでもあるので、金銀銅メダルや市松模様も取り入れながら、小説の時代背景になる明治~昭和の雰囲気が出せたらと思いながら制作しています。
豆本と総皮をやってみたかったので、挑戦しましたが、本文の印刷、かがり、花切れ、皮でくるむまで一つ一つ難しさを実感しながらなんとか作品提出まで辿りつきました。
<自己紹介>
製本をはじめて5年目(たぶん)です。
楽しみながら成長中です。
見た目にひと目惚れしちゃいました。
会場で拝見できないのが残念です。すみません。
豆本の個人的な偏ったイメージなのですが。「読む」がメインではなく、「コレクション」がメインだと思うんですね。箱に入っていることで、「ふふふ、良いコレクションを手に入れた!」と十二分の満足感を得られるだろうな、と想像しました。そして時々、箱から取り出したくなる、長く愛していたい、そんな作品だと感じました。
複数の色を使っているのに全てが調和して、独特な雰囲気がある作品。箱に並べて表紙を見せる形も素敵。
本も箱もかわいくて、小川未明らしい。
タイトルのあしらい方もバランスがよい。
ただ、箱のサイズが気になる。
本より明らかに大きいのはどういう意図によるものなのか。
ぴったりに作った方が本を傷める恐れがなくてよいと思うのだが。
(少なくとも基礎コースではぴったりに作ると習ったはず。)
誤字を見過ごせないので指摘しておくと、
「はなぎれ」は「花切れ」ではなく「花布」です。
本が良かった。箱の中に入ってていい。
完成度、パッケージのまとまり感、確かな技術☆買いたくなる作品。
全体に品の良い感じが素敵でした。皮の柔らかな手触りが上品さと可愛らしさが合わさり、またサイズ感も手元に置きたくなると感じました。