size:210mm×182mm×57mm 400ページ
<作品の説明>
本文:クリームキンマリ・薄ハトロン紙、表紙:朴の木・羊革、函:銘仙古裂 ほか
金で買い取った少女ナオミに次第に破滅的に取り憑かれてゆく男ジョージを描いた「痴人の愛」が題材。
ナオミは金遣いも荒く、奇抜な着物を買っては手入れもせず着潰していきます。
そんなシミのついた銘仙の函を開けて出てくるのは、、、
<エピソード、制作時の事等>
ジョージがどはまりしたナオミ(の躰)を読みながら追体験する、という変態思考でこの形になりました。
読み終わった時にはきっとあなたもナオミにゾッコンなはず。
<自己紹介>
コロナですっかり足が遠のいてしまって、ほとんど製作活動をしていなかったので、すっかり手も鈍くなっていて焦りました。
今年こそパッセ完成させるぞ。
ボックスの和洋折衷さが気に入りました。美しいと思います。
本を仕立てるのが難しい素材をうまく使っていると思いました。
毒気を含んだ銘仙が谷崎っぽい。
木と革の組み合わせも負けず劣らずの大胆さ。
形も独特だし、
ありふれた恋物語ではないということがひしひしと感じられる。
それでいてページは存外めくりやすいのも好印象。
ただ、木が白木のままなのは気になった。
女体になぞらえるには潤いが足りないのでは。
金をもちいたすばらしい作品でした。
木と皮を使った表紙は、とても暖かい印象が持てる。
本が面白い形をしているなと思いましたが、説明を読んで「なるほど!」と思いました。シミの付いた銘仙も物語に合っていて良いです。
谷崎のナオミがこんな風になるんだ、と驚きです。
背の黒と銘仙の組み合わせがカッコ良い。