size:200mm×135mm×30mm 160ページ
<作品の説明>
譽田亜希子著『土偶手帖』
無線綴じを開きの良い糸かがりに改装 着脱可能なポシェット型カバー
表紙 : コルドバ マルーン(300) *接着にテープ糊を使用
糸 : 麻糸ラミー 30/3
軸 : ラメ入りのレースのリボン
背 : 赤色 革
表紙 : 生成りクロス 杉のチリ入り和紙で裏打ち(凸凹有)
見返 : 製本用クロス
持ち手: ラクダ 革
留め具: 昔着ていたダッフルコートのトッグル
<エピソード、制作時の事等>
赤とは、水銀の朱や漆の赤色など古代の色に着目。土偶を赤い漆で着色していたことを知り、関連書籍が多い譽田亜希子氏の著書から選んだ。カバーのラクダの革のモザイクは、数を表現する土版を模した。縄文をイメージして、和紙で裏打ちしたクロス、ラクダ革や留め具、紙だけど革のような不思議な風合いの紙コルドバなど異素材を組み合わせた。例によって直前に路線変更したため、材料は自宅にあったものを組み合わせて完成させた。
<自己紹介>
オンライン受講と、まるみずカルチャーキットクラブで自粛していたが、パッセを再開。年内には3冊完成することが目標。今回の作品はカルチャーキットクラブの技術を多数活かすことができ、自粛生活も無駄ではなかった。
製本で使用する糊ボンド以外に裏打ち用の糊や膠について、勉強中。今回の作品のコルドバの接着に、テープ糊を使用してコンクール最終日まで皆さんに手に取っていただき、その耐久性について検証中です。
本の内容のおもしろさに先に目を奪われてしまったが、
本自体のバランスもとてもいい。
シックだが地味ではなく、随所に工夫を凝らしつつ主張は控えめ……。
この加減にセンスを感じます。
ポシェット型カバーもかわいくて、土偶を見に行く際には持ち歩きたくなりそうですね。
素材にしている本も面白いし、とてもセンスがよく、技術も高い作品。
表紙の土偶もかわいいし、細かいところもきれいに作られていてすごいと思いました。