size:210mm×152mm×52mm 628ページ
<作品の説明>
コットン、凧糸、麻糸、アラベール70kg、色画用紙、製本用クロス、トーションレース、箔、ウチハクglue pen
花布は「にしきいと」(螺鈿と柘榴の2色)を使用しました。
「わたしの名は紅(あか)」オルハン・パムク 藤原書店版の改装本です。
<エピソード、制作時の事等>
物語の主要人物であるシェキュレという女性をイメージして作成しました。
本の表紙はボール紙に凧糸で幾何学模様を刺繍して凹凸を出し、布の上から箔を専用の糊で付けています。
刺繍図案は、以下を参考にしました。
mimorica’s EMBROIDERY DESIGNS
https://mimorica.com
<自己紹介>
春からパッセ始めました。
製本の知識はまだまだ浅いですが、いろいろ試行錯誤しつつ、楽しみながら作成しています。
箱も本も装飾が強めでうるさくなりそうなところ、
色数やトーンを抑えているので品よくまとまっている。
なかでも表紙。
ボール紙に刺しゅうをした上から貼ることで、こんな効果が生まれるのか……。
理屈としては簡単でも、これほど細かいとさぞや大変だったことだろう。
にしきいとを使った花ぎれも、繊細な輝きがうつくしい。
総じて、完成度の実に高い本だと思います。
赤いでこぼこの表紙がすごいです!タイトルのフォント選び(オリジナルかな?)も装丁のインパクトに押され気味ですが、実はフォントとのバランスで造本が活きているように感じました。
表紙のエンボスはどうやって作っているんだろうと思ったのですが、説明を見てそういうのもあるのか!と思いました。
表紙の凹凸のテクスチャーに独自性があり、目をひく美しさです。隅々まで手がこんでいて力強い作品だと思いました。
タイトルのイメージに見事に合っていると思います。表紙の凸凹、見返しも美しい。
本という物を肌で感じられた。
表紙の浮き出ている模様が美しく、本の内容を想像させる力がこもっていました。