038 わたしのうた 石川啄木歌撰集

size:137mm×197mm×30mm 116ページ

<作品の説明>
【材料】本文表紙:ロクタ紙、和紙、本文:ソリスト 65.5kg 函:緑茶染裏打ちクロス、ボタン等

石川啄木の「悲しき玩具」と「一握の砂」の中から自分がよいなと思った短歌のセレクト集です。石川啄木=教科書で習った昔の歌人というイメージが強かったのですが、あらためて読んでみると、今を生きる人の生活感情にシンクロするところが沢山あると思いました。なので、現代的な雰囲気を持たせて、石川啄木の身近さが分かり易く伝わるように心がけました。

<エピソード、制作時の事等>
交差式製本の表紙のデザインは、啄木さんが浜辺で黄昏れているイメージをヒントに「波」をモチーフにしています。アイデアが閃くまで、4回くらい改変を重ねました。
表紙は厚手のロクタ紙と薄地の染和紙という質の異なる紙を組み合わせた為、染和紙の方に厚めの画仙紙を2枚裏打ちし厚みを調整。和紙の裏打ちは毛羽立ちやすいので、表具屋さんのYouTubeをみて所作を研究しました。
反省点は少し背幅を取りすぎてしまったこと。それとタイトルの文字が小さすぎて潰れてしまいました。
本文に使用した写真は、最近ハマっているトイカメラで撮ったもので、たまたま玩具繋がりになりました。函はクリス・クロスバインディングのアレンジで。緑茶で染めたクロスでくるみました。

<自己紹介>
今年の10月で応用生になってから丸5年となりますが、中味は永遠の初心者です。製本をはじめた切っ掛けは自分の写真作品集を作れるようになりたかったからなのですが、未だ一つも出来てません(汗)

https://www.instagram.com/monosworks


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7 コメント

  1. saie

    箱と本のデザインの中に、石川啄木の短歌と波が溶け合っていて、
    手製本ならではの作品と思います。
    箱の仕様が美しい。

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  2. 会場コメント

    表紙の色や素材など全体のデザインがとても素敵です。

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  3. 会場コメント

    色々な紙の組み合わせが温かみがあり、よかった。

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  4. あおい

    色味と素材の柔らかさが絶妙です。本文の写真がセピア調になっているところもしっくりきています。紺の糸がアクセントになっていて、デザイン性が高いなぁと思いました。

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  5. 会場コメント

    日常のなにげない一瞬をとらえられた写真と短歌が扉の装丁と素朴な紙に印刷されてる。日常に目を向けた心に残る本であった。

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  6. 会場から

    柔らかさと美しさと親しみやすさが同居したとても素敵な作品でした。箱の作り方もとても面白く、とじ糸がデザインになっていたのが、面白かったです。

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  7. 会場コメント

    綴じ方や色の組み合わせがとてもすてきでした!

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