size:155mm×125mm×25mm 336ページ
<作品の説明>
丸背改装本。
歌人とアイルランド文学翻訳家としての顔を持つ作家であることから、和の色である紺のクロスを用い、崇文荘書店(神保町の洋古書店)で購入したマーブリング紙の見返しとケースに押したシーリングワックスで洋を表現しました。羽根ペンと枝葉のスタンプは、この中に綴った文章が綴じられていることを表しています。
表紙(2mmボール)、ケース(カード紙)ともにクロス装 見返しはマーブリング紙 ギャルドブランシュはアラベールナチュラル70kg 。ケースにはシーリングワックス使用。
<エピソード、制作時の事等>
短歌ならば亡父の書斎を探せばあるはず!と安易に考えましたが、高校教諭だったので副教材は見つかっても、これだ!というものがなく、結局本屋を彷徨いて本作品に出会いました。
(早川茉莉氏が編集している作品ならば相性が良さそう……)という思い込みで手に取りましたが、ページを開いた途端、これは好きな世界観!となりました。
最初は帯に書かれている「虹色の宝石のような」からキラキラする装丁を考えましたが、それだけでは足りないと思い直し、ともしいの意味からベクトルを逆に向けてシンプルにまとめました。
見返しはたまたま入った神保町の洋古書店崇文荘書店で購入したマーブリング紙を使いました。同店の設立は1941年。アイルランド文学の翻訳をしていた作家は足を運んだのではないかしら(晩年だけど)、なんてことを一人想像しました。
また、羽根ペンのシーリングワックススタンプを使いたかったので、本来のシーリングの意味も兼ねた用い方を考えました。日本の包む文化も合わせて、ふんわりとした形のケースが作れたのは良かったです。枝葉のスタンプはタラヨウのイメージを感じていただければ嬉しいです。
<自己紹介>
「本を読んで生きていきたい」と将来の夢に書きました。他の子達は花屋さんとかお菓子屋さんなのに。
「あなたの推しは紙だよね」と友人に言われました。無機物も推しになるのかと思いましたが、宮沢賢治は石っこ賢さんと言われてたし、ま、ありかな、と図々しいことを考えました。
本を読むのも文字を書くのも紙も好きで、自分だけの本を作りたいのだと思います。
6匹のねこたちに邪魔されながら、ねこ毛が入らない作品作りを目指しています。
https://www.instagram.com/atelier.lagniappe/
会場に入って、1番最初に目をうばわれました。ケースの造りが素敵です。
コメントありがとうございます。
丸背改装本の丸みとケースの丸みを合わせるのに苦労しましたので、評価いただけて嬉しいです。
改装本は表紙カバーとのバランスが難しいのですが、とても合っていました。し0リングワックスも素敵でした。
コメントありがとうございます。
かっちりとした函ではなく、包み込むような形にしたことで、柔らかさを演出できたかなと思います。
シーリングワックス使えてよかったです。
I like the book and the cover and the seal.
Glad you like my work. Thank you for your comment 😀
箱のかたちの中の本をとりだす方法がおもしろい
コメントありがとうございます。
シーリングワックスの効果をどう見せるか考えて、この形になりました。