size:192mm×138mm×26mm 302ページ
<作品の説明>
実家を出て年月が経ち、時々、〇〇が食べたいなと思うことがあります。
故郷の味とそこでの暮らしを思い出せる本を探し、改装しました。
昭和40年代に出版されたので、昭和の京都の雰囲気を思い出しながら素材を作りました。
昔から家で飲むお茶は番茶。
抽出すれば染料としても使えるので、表紙の布はカディコットンを番茶で染め、ミョウバンで発色しました。
エンボスで埋め込んだ小さな和紙は、それぞれ顔料で染めて貼り付けました。
私が好きな「おあげさん」「きな粉」「白味噌」をあらわす黄色で函を包みたいと考え、
和紙を胡粉と顔料で着色し、木蝋をつけて揉み込み柿渋を刷毛で引いて作りました。
函の内側の紙は強制紙を絞り模様を染めたものです。
<エピソード、制作時の事等>
函を包む和紙を加工するのに苦心しました。イメージは「おあげさん」「きな粉」「白味噌」をあらわす黄色です。
顔料を刷毛で引いて着色したものの、色の奥行きを出せず。
土台の色の上に蝋を塗り、アイロンで溶かして和紙に膜を作り、揉み込んでヒビを入れて最後に柿渋を刷毛で引きました。
函の内側に貼る紙は、強制紙に絞り染めで模様をつけました。
絞る作業と解く作業に時間がかかり、途中でしまったと思いましたが、本に合わせたレトロな雰囲気を出すために紙で絞り染めをしてみたかったので、トライしてよかったです。
内側をのぞいてみてください。
<自己紹介>
自分で染めた紙や布を使って本を作りたいと思い、製本を習いました。
https://www.instagram.com/aimik31e/





色のバランスのよさ。深みとあたたかみのあるデザイン。
函を包んでいる和紙を自分で染めたという事で、その美しさに感じ入りました。
内側に張られた和紙とともに美しいです。
制作にかけた時間と苦労もどれだけ?と感じました。
昔の昭和の雰囲気があってステキだと思いました。キレイに作られていていつも感心してしまいます。元の本をリスペクトしながら自分の世界観を出せているのは凄いです。
おばんざいがおいしく食べれそうな表紙だと思います。
素敵な染め色です!おあげさん、きなこ、白みそ、その言葉だけでもなつかしいような、美味しそうなような、ほんわか、してきます☺️。