size:234mm×167mm×60mm 344ページ
<作品の説明>本 文:プロジェクトグーテンベルグによる。
本文紙:小川和紙(コピー用)、表 紙:柿渋染め綿布 和紙(産地失念)
夫婦箱:製本用クロス、小川和紙に裏打ち
明治初期の日本を旅したバードさんの作品を和のイメージで本にしたら、と和紙を本文紙にした角背本かがりの洋本を作った。
表紙は植物由来で丈夫な柿渋染め綿布(昨年染めたもの)と、製本を始めた頃に買った和紙を使用した。
夫婦箱の表紙は花入り和紙を使用した。箱の溝の部分に強度を持たせるために内側は製本用クロスを貼った。
<エピソード、制作時の事等>和紙というテーマを聞いて、まず、和紙で洋本をと思った。
本文はバードさんの作品にしようとすぐに決まったが、形にするのは苦労した。
片面印刷しかできない和紙で折丁をどう作るか、質問することがができないので、邪道と思いつつ自己流で一折16頁の折丁を作った。
本文22折、紙の枚数では約350枚、薄い和紙でもかなりの厚さとなったが、自己流の折丁は構造上、丸背にはできないため、分厚い角背となった。
存在感あふれる?本を入れるため、夫婦箱も作った。
箱の表は花入りの小川和紙に図引き用紙王国で裏打ちしたものを用い、可動部に強度を持たせるため、背と溝の裏には製本クロスを貼った。
しかし、自己流の折丁は、開いて読むことはできるが、大きく開くと形が崩れるものになってしまった。反省。
<自己紹介>まるみず組で基礎から製本を教えていただき、製本コンクールの参加も12回目。しかし、製本の腕はその回数に見合ったものとはとても言えない上に、最近は定規の目盛りを読むのに難儀する有様。それでも通い続けているのは、損なしに奥が深い製本の魅力にとりつかれているからでしょうか。ゆっくりでも歩みをとめないようにしたいと思います。
まずこの厚みをかがりきったことに拍手!
しかもがたつきのない、端正な佇まい。
ただ、すでに<エピソード>で書かれている通り、
本としての実用性というか耐久性に難があるのが惜しい。
花布も浮いてしまっていましたよね。
そういう細部を詰められるようになればと思わずにいられません。
拍手をいただき光栄です。
また、的を射たコメントをありがとうございます。
この折丁はどうするのがよかったのか・・・。
ご助言いただければ幸甚です。
全く、おっしゃるとおりで、
小さなところにも気を配った制作ができればと思うものの、
いつになってもできていないという状況です。
コメントをくださった皆様
ありがとうございます。
かがったあと、天地、小口ほとんどずれがなかったことに自分でも驚きました。
和紙のしなやかさのおかげかなと、思っています。
いろいろな発見があって、楽しい制作でした。
王道というべき正統派製本で出来上がりもきれいです。
本文紙と和紙で袋綴じ、しかも天地、のど、概ねきれいに揃っているところがスゴイ!和紙と西洋仕立ては相性が良いですね。
和紙で洋本 可能性に興味を引かれました。
美しくとじられているのにやわらかな質感でとてもステキだと思います。
すべて和紙で。本文も印刷からかがりとすごいボリューム。