size:100mm×243mm×55mm 356ページ
<作品の説明>本文:トチマンOA用紙 見返し:NTラシャ 表紙と本文の一部に和紙
箱:製本用クロス、和紙、リボン
青空文庫にあるアンデルセンの「絵のない絵本」を豆本に仕立てました。
「和紙」の特徴は何だろう?と考えた結果、「薄くて透ける」「ざらつきがある」ことかなと思い、それを活かした本にしました。アンデルセンの「絵のない絵本」が月が話すという内容だったので、本を並べると月が満ち欠けするようになっています。
<エピソード、制作時の事等>そもそも「和紙」というテーマでイメージが全く浮かばず、今までのコンクールで一番取り掛かりに時間がかかりました。
また、箱が和本の「四方帙」もどきですが、習ったものを若干造りが違うため、ボール紙の寸法を出すのに四苦八苦しました。また、1冊の本は小さいのですが、意外と箱が横長になったため、「包むクロスの長さが足らない!」というピンチにも見舞われました。箱が2色なのはクロスが足らなかったせいです…。
<自己紹介>応用コースを受講しています。自分の好きな形に本を作ることができるのが楽しいです。
本自体が表からも裏からも読めるこった作りで、
箱もだいぶ入り組んでいる上、
内側に貼ったのは箱根細工のような模様の紙で、
一歩間違えるとうるさいだけになりそうなところ、
不思議と調和していて目を奪われました。
わたしはこういういろいろな色や柄の組み合わせが苦手なので、
このセンスは羨ましいです。
「箱が2色なのはクロスが足らなかったせい」とありますが、
違和感はまったくありません。
もちろんすべてはしっかりした技術があってこそで、
そういう点でも素敵な作品だなと思いました。
箱の内装、本1点1点の細かい所までこだわられている所
箱を開いてみてこんな風に小さい本が入っていることにおどろきます。
すごすぎる!
華やかでインパクトのあるデザインを複数組み合わせているのに、それが上手く合わさっている。
本を並べると月が満ち欠けする発想がいい。
すごい仕事量ときれいな仕事がいいですね。
しっかりとした造りと前後から開けられる豆本の構造のたのしさ。
箱・製本ともきっちり作られていて、デザイン等雰囲気もコンテンツに合っていて、とても良かったです。
箱根細工風の箱の内貼りも好きです。
製本・箱のつくり共に個性的なのに、完成されていて、製作された方の苦労を感じます。
表裏で読めたり、とにかくこってます!
色味も月のみちかけも細部まで楽しい作品。
箱を開けるだけでも楽しくて、出てきた本がとてもきれいでした。
全て(本文組も)統一感を持たせて作っている心意気と手仕事の美しさ。いつもご自身の個性もしっかり出ていて大ファンです。
本のイメージを大切にしていることが伝わりました。
とてもあざやかな作品だと思いました。
お話の雰囲気と装丁が合っていた。一冊で二面から読める工夫も良かった。箱の内側も素敵です。
和紙の窓から覗く月、本文も美しかったです。