size:193mm×144mm×36mm 224ページ
<作品の説明>
本文:淡クリームキンマリ、てまり、プリンタ用和紙
見返し:マーメイド
表紙:布(金襴)、キルト芯、布シール
帙:布(金襴)、マーメイド、布シール
<エピソード、制作時の事等>
「五千円の女」こと樋口一葉。
一葉の作品を読み始めたきっかけは、職場の近くに彼女が住んでいた地域があり、その存在を身近に感じるようになったからです。
生前は経済的に困窮しており、着る物にも困っていたという一葉ですが、せめて装丁だけでも綺麗な着物を着せてあげるような華やかさにしたい…という思いで制作しました。
一葉作品のカップルは誰も幸せになれないといわれていますが、本文の各作品の扉ページ(金糸と銀糸)は、そんな両者の交わりと別れをイメージしました。
吉原が舞台の作品ということで、表紙のタイトルの菱形は「吉原つなぎ」という和柄をモチーフにしました。
帙の内側は、店の格子の内側から見た風景です。
<自己紹介>
面白い本を作るのが好きでしたが、最近はデジタル化の中で「紙の本」が果たす役割を考えたりしています。
基調とするのが赤と金で、
ともするとけばけばしくなってしまいかねないところだが、
華やかかつ品よくまとまっている。
ふっくらとしたあんこ仕立てもよかったか。
帙の内側の格子がのっぺりとしているのだけがやや残念だった。
和装がNiceです。