23 改装『トロイアへの道/迷宮発掘/ツタンカーメン発掘記/神・墓・学者』

size:190mm×127mm×39mm 478ページ

<作品の説明>
遺跡や古代文明、金の出土品の発見について書かれたノンフィクションの1冊
を選び改装。
内容が遺跡の発掘に関する古い記録なので、本の姿が古代につなが
るような感じにしたいと考え素材を作りました。
背側の布は『ツタンカーメン発掘記』に登場する出土品をモチーフに、インド
藍で染めた木綿に熱圧着で箔をつけて加工しました。
表紙は発掘の記録をした
ノートをイメージし和紙を染めました。
柿渋・泥顔料・胡粉を刷毛で引いた後に
揉み込んでいます。
ケースは遥か昔の遺跡の石に触れたような感じにすべく、表
紙と同じ手法で染め、揉み込んだ後にヤスリがけを行い加工しました。
ケースから出し入れし、本開くことで箔や顔料が擦れ、読みながらさら
に古びた感じになることを目指し仕立てました。

<エピソード、制作時の事等>
コンクールでは難しいと思うことに取り組んでみようと思い、厚みのある本を改装す
ることを選びました。
古本を解体し、背と小口の差を出さないようにかがり、表紙と本
文を合わせた時に無理なく1冊の本にする事が難しい作業でした。
内容に合った金色の使い方、イメージする古びた風合いと汚れの見極め、ケースの出
し入れで素材が剥落する事の意味と塩梅など、作りたいイメージを最善の形にするため
の楽しさと難しさがありました。

<自己紹介>
布や紙を染めることに興味があります。
作った素材で本を作ってみたくなり、まるみず
組の扉をたたきました。
自粛生活の中、古本を買い、読み、さらに改装する事がストレス発
散になっているこの頃です。
@aimik49


スキル

投稿日

4 コメント

  1. ひだい

    これまでの作品とは雰囲気が違うように思ったが、
    よくよく見ると、やっぱり納得。
    徹底した加工と、そこからもたらされる微妙な色合いはさすがです。
    今年も素敵な作品を見せていただきました。

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    • さとこ

      色合いがとても素敵で、ロマンを感じます!実際に見てみたいです。

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  2. miyamame

    背側の色遣いはまさにツタンカーメン!ヒラともあいまって雰囲気が感じられます。
    タイトル部分は、古地図風だとやりすぎな感じがでてしまうでしょうか…。
    素材感をナマでみたい作品です。

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  3. Ura*

    時を経た雰囲気とファラオのマスクを連想させる背表紙がとても素敵です。思わず手に取って開きたくなりました。

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