size:220mm×137mm×25mm 192ページ
<作品の説明>
A5のソフトカバー無線綴じの『黄金分割』を、210mm×130mmの黄金比サイズ、Sewn boards bindings に改装しました。
訳者の柳井氏は本書のサイズについて市販や収納の便を優先して√2:1のJIS規格・A5判にしたそうですが、本当は黄金比にしたかったもよう。
版面は170mm×105mmとしっかり黄金比です。
ならば!と解体して本文のノドを5mm、小口を13mm断ち落として綴じ直し、折丁サイズを黄金比にしちゃいました。
さらにサイズいっぱいに黄金螺旋を描くために、Sewn boards bindings を応用したミゾのない牛革一枚仕立ての表紙にしています。
『黄金分割―自然と数理と芸術と― 』アルプレヒト・ボイテルスパッヒャー ・ベルンハルト・ペトリ 著・柳井 浩訳(2005年03月)
<エピソード、制作時の事等>
表紙用の革は予備がなかったので、黄金螺旋やオウムガイの図柄はIllustratorできっちり作図し、厚紙をオートカッターで切り出して型紙を作り、まるみずペンに慣れるための練習もアレコレ積んだ上で、それでもおっかなりびっくり描きました。
見返しの模様は本文中に解説のある「ペンローゼの寄せ木」とひまわりの種の配置にも見られるという「フィボナッチ数列」です。
挿絵を見ながら数学的に正しい形で起こし直しました。
函には黄金比の数列と図を配置しています。
<自己紹介>
まるみず組DTP講師です。
コンクール参加は11回目。
毎回、なにか新しい挑戦をひとつ以上組み込もうと考えて制作しています。
本棚に飾っておきたいような本。
訳者の意向を汲んでの製本とのことだが、これぞ手製本ならでは。
装飾もすべて黄金比に関連したものと徹底している。
かと言って主張が強くなり過ぎていないのはさすがのひと言です。
タイトル含め「金」が印象的、全てにおいて好きなデザインです。
数字の美しさが表現されていてかっこいい!!背の「φ」にグッときました。