size:218mm×157mm×40mm 295ページ
<作品の説明>
『赤』のテーマに合ったお話を探していたときに『赤い部屋』と出会い、この話の展開が気に入りタイトルとしました。作品自体は短いので、本とした時にバランスが悪いと感じ同じ江戸川乱歩の作品で赤と対照的な黒の『黒蜥蜴』と合わせて一冊としました。表紙はハードな印象としたかったのでダイヤ柄の合皮を選びました。
<エピソード、制作時の事等>
イメージをまとめるのに時間がかかりましたし、合皮の取り扱いが難しく、接着剤をいくつも変えながら何度も試作を作ってみてやっとまとまった感じです。ケースの生地と本の表紙と見返し等赤系にしたものの、質感が思ったようにいかず素材選びが改めて難しいと感じました。ケースに貼った金色の箔は当初文字色のみ金にしようと考えていたのですが、反転したら、紙の模様が意外な表情に仕上がって気に入っています。
<自己紹介>
基礎クラス2年目です。前回のコンクール時はやっと和綴じを習ったところでしたが、今回はもう少し学び作品を作るにも習った範囲が広ったので、今回のコンクールでの制作はどのように作ろうか考えるのが楽しかったです。
存在感がすごい。
箱の赤地に金の唐草模様も、キルティング風にも見えるダイヤ柄の合皮も、
江戸川乱歩らしいレトロさと毒々しさを感じさせる。
ただ、「取り扱いが難しく」と書かれているように、苦労の跡も見え隠れ……。
かなり残念なことになっていたが、挑戦を諦めなかったこと自体が称賛に値する。
まだ2年目ということですから、
今後、どうしたらもっとうまく取り入れられるのかも学べるといいですね。
改装本かと思いきや、本文は全てご自分で制作されたと聞き、文や挿し絵のレトロ感など、本物の本のようでした。また、背表紙の文字の技法も、DTPの学習が生きているなと感じました。
キルティング風の裏紙とタイトルの合皮が効いていて良いです
キルティングの表紙やタイトルのフォントが乱歩っぽくて良いです。
本全体がぷっくり。手にとったときぬくもりが感じる。
一番関心を持ったのはケースのタイトル部分の金箔です。クラックを全面に入れることができるのですね。素材の組み合わせが乱歩の世界観を表していて素敵です。