size:178mm×111mm×19mm 70ページ
<作品の説明>
青空文庫から海野十三作「赤耀館事件の真相」を新書サイズに仕立てました。貧困な想像力で赤の付く作品を探し、随所に赤をあしらいました。(笑ってください)製本は、原点に立ち帰り、角背上製本・スリップケース付きとしました。
素材 本文紙:書籍用紙、見返し:紙名忘失、ギャルドブランシュ:NTラシャにインクジェットプリント、表紙:2mmボールに柿渋染め綿布、函:1mmボール、小川和紙にインクジェットプリント
<エピソード、制作時の事等>
海野十三のミステリーのイメージに合いそうな赤。タイトルの赤耀館は赤煉瓦の館ですが、「その赤は不思議な気味の悪い赤さというより外に説明のみちがない赤。」という。その頃、庭にいくつかの赤い花や赤い実があったので、写真に撮り、その中からアマリリスの花を選んでみました。
製本は、紙などの素材は手持ちのものを極力使用し、片付けてあったかがり台も久々に登場願った。あ!と思うことばかりで突っ込みどころ満載だけれど後戻りができないと毎年思います。
<自己紹介>
今年もなんとか提出にこぎつけました。第1回から皆勤でありながら、このレベルというのが恥ずかしい限りです。継続は力といいますが、本当に力になっているのかと思います。毎月1回16年。こんなに続けた習い事は他にはありません。もう潮時かと毎年思いながらも通い続け、コンクールに参加する応用生です。この間ずっと丁寧に教えてくださっているまるみず先生には感謝の言葉しかありません。
アマリリスの赤が印象的。
「気味の悪い」ものではないにしても、「不思議な」はたしかに満たしている。
そして、ここに作者の個性が出ている。
〈赤〉というテーマを聞いて、
「赤」とつく作品を探したり、赤い素材を考えたりするのは当然でしょう。
まして、そのなかでアマリリスに目をつけたのなら「貧困な発想力」ではない。
どうか卑下せず、これからも作り続けてください。
書店で見つけたら、きっと買いそう。
アマリリスの写真が不思議な世界観。
内容と表紙、箱などのイメージがあっていました。丁寧な作品でした。