size:224mm×87mm×48mm 416ページ
<作品の説明>
本:ハンマートーンGA ブラウン 100g、モフル ショコラ 90kg
箱:ハンマートーンGA ブラウン 100g、モフル ショコラ 90kg、ファーストヴィンテージ ブルーグレー 69kg
<エピソード、制作時の事等>
斎藤茂吉の処女歌集「赤光」。
彼の作風は、目の前の風景をありのままに写生し、自己と一体化させる「実相観入」。また、「赤」のモチーフが多いため、「くれなゐの茂吉」といわれています。
かがりに赤い糸を使うことで、ページをめくっていくと鮮やかな赤が目に飛び込んできます。「赤光」という作品のイメージ「風景を赤い糸でかがった」という感覚を実際に本を手に取って体験してもらえるように、製本技法で表現しました。
箱の赤レンガ風のデザインは、かつて茂吉が院長を勤めていた「青山脳病院」のシンボル、赤レンガをイメージ。あくまで本業は精神科医であり「歌は業余のすさび」と称していた茂吉にちなみ、本業を連想させるモチーフで本(=茂吉の本心)を隠しました。
<自己紹介>
変わった本を作るのが好きです。
燃えたようなタイトルとファーストヴィンテージの本文の渋さ、きっちりした製本で素敵だと思いました。
細長い仕様が短歌にぴったり。色の使い方も内容も合っていると思う。
全体の完成度と作品の内容をうまく表現できている点
表1の焼けたデザインにぐっときました。本文も読みやすく、ファーストヴィンテージの紙色が大変素敵でした。
お菓子が入っていそうなパッケージ(はこ)で、落ちついた装幀