size:265mm×175mm×20mm 48ページ
<作品の説明>
今年のテーマは、赤。赤といえば薔薇!と言うわけで、選んだのは、アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグの「薔薇の回廊」です。兎に角美しい本を今回は装幀いたしました。
洋書ですが、あえて和綴じにしてみました。
帙は、漆黒の黒に近づけたかったので、テカリのない麻布を使用。
今回は帙につめを使用しないデザインにしたかったので、ボール紙にマグネットを埋め込み包む方法をとりました。
帙の小窓から中の書籍の装幀が少し見えるデザインにしたのは、装幀の柄が動物の顔に見えたので。じっくり想像しながら小窓を見ていただけるとうれしいです。私には、ある動物の顔に見えているのですが、みなさんには見えるのかな??
さて、書籍は、革で装幀いたしました。柄は書籍名に合わせて薔薇です。
変形和綴じ中央にリボンで結ぶかわいいらしさで主人公を表現してみました。
書籍は、美しい桃色の紙で印刷されているのでそれを邪魔しないように、見返しは黒の艶のないデザインペーパーとあえて真っ赤なトレッシングペーパーを挟んでみました。
<エピソード、制作時の事等>
今年のテーマは、赤。赤といえば薔薇!と言うわけで、選んだのは、アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグの「薔薇の回廊」です。兎に角美しい本を今回は装幀いたしました。
洋書ですが、和綴じにしてみました。
帙は、漆黒の黒に近づけたかったので、テカリのない麻布を使用。織が荒いのでカットする時カッターだとほつれてきてしまい、悩んだ末ロータリーカッターでどうにかきれいなエッジに切れました。帙の上下蓋が鋭角デザインになっているためボール紙を麻布で包む時またほつれが生じ、尚且つ裏打ち紙が剥離、頭を抱えましたがどうにか上手にごまかせていると思います。
今回は帙につめを使用しないデザインにしたかったので、ボール紙にマグネットを埋め込み包む方法をとりました。4個の円形マグネットにしたのでカッターコンパスとデザインナイフでひたすらほじほじして穴を掘り埋め込みました。
帙の小窓から中の書籍の装幀が少し見えるデザインにしたのは、装幀の柄が動物の顔に見えたので。じっくり想像しながら小窓を見ていただけるとうれしいです。私には、ある動物の顔に見えているのですが、みなさんには見えるのかな??
さて、書籍は、革で装幀いたしました。柄は書籍名に合わせて薔薇です。真っ赤だと書籍との相性が悪い感じがしたのであえてトーンを落としたくすんだもも色にしております。
ページ数が少ない大判の書籍だったため、和綴じを選択。綴じ糸はかなり悩んだ結果2mmの革紐にしたのですが、最初厚みがあったので針を3本だめにしてしまいました。その後革ひもをナイフでそいで薄くしてどうにか綴じるのに成功しました。紐に裏表が有るので、表が出るように綴じる工夫もしています。細かいところが気になる。変形和綴じ中央にリボンで結ぶかわいいらしさで主人公を表現してみました。
書籍は、美しい桃色の紙で印刷されているのでそれを邪魔しないように、見返しは黒の艶のないデザインペーパーとあえて真っ赤なトレッシングペーパーを挟んでみました。
<自己紹介>
製本の教室に通い始めて2,3年?引っ越したこともありまるみず教室にはあまり行けていない生徒です。家で粛々と製本をおこなっております。最近は、芹沢啓介の染にあこがれ、東京友禅を研究中。琉球紅型も今後の課題。装幀で表紙を紅型で作りたい。と思って活動中。
改装本でしょうか。。。まとめ方がきれいでセンスがよく、仕事も丁寧でした。
美しいし、素材もすばらしいです。
情熱の赤いバラ 赤いページが印象的で市販の改装本があるということをはじめて知った。驚き!!
帙の形がざん新で格好いいと思いました。マグネットもいいですね。
きれいな本。帙も工夫されているし、中が少しのぞけるのも期待を掻き立てる。
一方、『薔薇の回廊』の改装本に「情熱の赤い薔薇」と名づけるのは元の本へのリスペクトが感じられず、
しかも装丁のどこにもそのタイトルも赤いバラも見当たらない。
作者としては充分に芯の通った作品になっているのかもしれないが、
わたしにはそれを理解することができなかった。
考えて作られていることそれ自体は伝わってくるだけに残念。
あと、それがその本に相応しいと感じたなら、
「あえて」なんて言葉を使わず、どんどん形にすればいいと思います。