22 改装本 岩波文庫 金槐和歌集

size:148mm×108mm×21mm 320ページ

<作品の説明>
鎌倉幕府3代将軍 源実朝の自撰歌集「金槐和歌集」の岩波文庫第28刷(昭和48年)を改装。
特筆すべき素材は見返しに使った「紙舗 直」の和紙。
陶器の様な模様で探していたイメージ通りでした。
題名の「金」は貴金属的な意味ではなく、鎌倉幕府の「鎌」の偏のこと。
ちなみに「槐」は大臣のことを表すそうです。
最も感心した歌は139頁「ちぶさ吸ふまだいとけなき緑子のともに泣きぬる年の暮れかな」。
武士の頭領である将軍が詠んだと思うと、社会を超越した実朝の人格を感じます。

<エピソード、制作時の事等>
当初は別のアイデアを考えていましたが、Adobeのアプリケーションが故障(?)で全く使えず製本するコンテンツが作れなくなり、改装本の制作に急遽の路線変更。
「金」関係の色々な本を探しましたが、ふと頭に浮かんだ金槐和歌集を古書ネット販売で調べたところ、どうやら糸綴じらしい岩波文庫2冊を見つけ(昭和8年と48年)入手、今回は新しい方を使い改装しました。
そのうち、昭和8年版(サイズは現行より縦長、本文紙は相応に傷んでいそうです)にも挑戦してみようと思います。
別段の工夫はせずに作りましたが、本文紙のノドの部分を薄紙のスパイダーで補強しており、小口よりもかなり厚みが出たため背幅の取り方が難しかったです。

<自己紹介>
製本を始めて、気がつくと早くも9年ほど経っているかも知れません。
製本作りにかかる数々の作業の手間に、これまで仕事と生活のスピードのために疎外してきた時間感覚の大切さを思い知らされています。


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