size:153mm×110mm×8mm 16ページ
<作品の説明>
一方向にしか進まず、決して元に戻ることはない時間。
そんな時間はお金と同じくらい貴重で大切であるということを表すことわざ「時は金なり」を軸に、平均寿命を1日24時間に例えた人生時計を用いて、「時間の尊さ(=金)」を表現しました。
お金も時間も、「もうない」と感じるか「まだある」と感じるかは、自分次第です。
製本:一折中綴じ/上製本
紙:ハイピカE2F/NTラシャ/FCドリーム
<エピソード、制作時の事等>
最初に「時は金なり」のアイディアを思いついた時は、砂時計を各ページに埋め込んで、動物たちのそれぞれの寿命や時の流れる速さをを表現しようと考えたのですが、アイディアをカタチにする技量と時間がなく、断念しました。
最終的に人生時計をコンセプトとしてまとめたのですが、そのコンセプトを本文のコンテンツ(文章など)だけでなく製本という手段で表現しきることが難しかったです。
搬入当日に溝が破れてやり直しをしたり、カバー用に使いたかった紙が試行錯誤しているうちに足りなくなってしまったり、時計の針を水溶性の絵の具で塗ったがために本文を糊付けした際に滲み出して始末に負えなくなってしまったり、想定外のハプニングやらミスやらで、もっと前から計画的に時間を有効活用できていればなと、「時は金なり」が私自身の戒めになりました(笑)
<自己紹介>
デザイナーと絵本作家の一人二役ユニット「空想繪本屋」として活動しています。
普段はデジタルで制作することが多いのですが、元々紙を使った工作や手作業が大好きで、手製本について学んだ知識を絵本制作に活かしていきたいと思っています。
「時」。
う〜ん、深いものが出てきましたね!
ぱっと見で興味もって拝見(残念ながらネットのみなのですが。)しました。人生時計×黒地が良い味出してらっしゃいますね。
人生、一寸先は闇。
人生時計で「まだまだ時間はあるさ!」と思ってた矢先に急逝される方もいらっしゃいますし。
一方で、「思い残すことないくらい、年老いた、生きてきた」方には、黒、最高の尊い色なのではないかと思うんですね。個人的な感覚で恐縮ですけれども。
そして。1日24時間に追われて生きる我々現代文明人の、心の闇をも連想させる、黒だと感じました。
痺れますね!
ストーリーもデザインも洗練されていて流石です。金の表紙に黒のカバーが映えますね。
中身の作りがすばらしい。
時間と経過の中で自分に置き換えて本を見ながらふっと考えてみました。