32 あたらしい憲法のはなし

size:148mm×105mm×7mm 96ページ

<作品の説明>
表紙:ボール紙(1mm)・漆紙(黒)・蓄光紙(グリーン)・PP 本書:更紙 見返し:里紙
以前から、展示もので上製本なのに綴じてないかのような本があるのがずっと不思議でした。最近それが「三点綴じ」だったことを知りました。市場という中で本は商品で、商品である以上「コスパ高」というハードルは避けられません。それを市場の矛盾に矛盾で返すような発想!昭和な言い方ですがウルトラC級のアイディアです。日本語だから、いつも使っている言葉だからといっても様々に解釈があり、時に正解のない選択を求められ悩みます。でもその苦しみから、よい明日が来ると希望を込めて、タイトル部分に蓄光紙を使用し、暗闇でふわっと光らせてみました。

<エピソード、制作時の事等>
当初は簡単にできると浮かれていた三点綴じには、大きな欠点があったことに後から気づきました。見返しと本書をつなぐ喉元部分のページが、きれいに開かないのです。やはり普通では浮かばない選択だと思いました。タイトル部分の蓄光紙も家庭用プリンターではインクが乗らず、なんとかプリントしても、今度は糊ボンドの水分でインクが滲んでしまいました。インクジェットに切り替えたり、PP(テープ)で色落ちを抑えたのですが、紙とインクとの相性、組み合わせの難しさを体感しました。

<自己紹介>
ネット通販(http://www.higurasibooks.com)と合わせ、「みちくさ市」という池袋近く雑司が谷でおこなわれるイベント(現在休止・来年再開予定)で書籍販売をしています。紙の本である「うつわ」から読む「なかみ」の大切さを日々考えながら製本・印刷の勉強をしています。

https://twitter.com/higurasibooks


スキル

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2 コメント

  1. 高橋 英世

    現代の日本・日本語を考える上で必要不可欠な本だと思います。

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  2. そらまめ書林

    明るい会場で見たら一見何気なさそうなタイトル紙は蓄光紙でしかも印刷や貼りこみで大変な試行錯誤があったのですね。作ってみないとわからないこといろいろありますよね。経験を積むって大事ですよね。タイトルが暗闇でふわっと光っているところ見てみたいです。

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